研究会:引退されて4年ですが、現在はどのような活動をされていますか。
鈴木:お年寄りから子供まで、楽しく水と親しめるような普及活動をやらせてもらっています。シンクロの要素を取り入れて水と親しむエクササイズの開発やレッスンをしています。
研究会:運動量が減っているでしょうから、現役時代と同じように食べていたら太りますよね。
鈴木:それが不思議なんですが現役時代と同じように食べていたのに、やめた直後はいったん痩せたんです。で、安心して食べ続けていたらやはり少しずつ太ってきて。だから今は気を付けています。現役時代はカロリーのことは気にしなかったのですが、今は逆にカロリーを気にしなくてはいけないと感じています。
研究会:食べる総量も減らしていますか。
鈴木:やめた直後は胃も大きかったのか、量も相当食べていましたが今は3食きちんと食べれば、ちょうどよくなりました。そして引退後は食べることをトレーニングと切り離して楽しめるようになりました。
研究会:昨年結婚されたそうですが、普段はお料理もなさるんですか?
鈴木:一応しています。現役時代は練習に明け暮れて、料理の勉強もしてこなかったので、あまり自信はないのですが。ぶっつけ本番で(笑)できたものを食べるというか・・・まあ和食が多いですね。
研究会:ご主人から料理のリクエストはありますか?
鈴木:彼も、もとスポーツ選手だったので、やはりしっかりしたものが食べたいというタイプです。それで何か1品は肉料理のようなボリュームのあるものが欲しいと言われています。
研究会:お仕事以外に何か運動をされていますか。
鈴木: 18年間で一生分運動したという気分でしたから、引退した直後はそれほど体を動かすことはしていませんでした。でも最近、ようやく体を動かして汗をかくことが楽しいと感じるようになって、ヨガとかジョギングをやっています。
研究会:現役中は歩くのもつらかったそうですが、今はジョギングもできるんですね。
鈴木:ようやくですね。最近になって軽いジョギングも始めて、かなりゆっくりのペースなら1時間ぐらいは走れるようになりました。
研究会:今、子供たちにも水と親しむスポーツを教えていらっしゃいますが、最近の子供たちの体力や運動能力について感じることはありますか。
鈴木:体力的なことというよりも、積極的な子が少なくなっているのではないでしょうか。小学校におじゃました時に感じるのは、自分の意見を言えない子が多い気がします。また外で遊んだりスポーツしたりするよりもゲームが一番という子も多いですね。
研究会:ご自身の子供時代はどんな感じでした?
鈴木:私は兄が二人ということもあり、女の子の遊びよりもサッカーとかドッジボールとか外で体を使って遊ぶことが楽しい子どもでした。泥んこになって遊ぶ中で学んだことがたくさんありました。
研究会:18年の選手生活で、これをやりたかったということはありますか? あるいはメダルを得る代わりに失ったものは?
鈴木:私は「放課後に遊ぶ」ということがずっと夢でしたね。現役時代はそんなことができなかったので。私も途中で何度かやめたいと思ったこともあります。またたくさんの子たちが途中でやめてしまいましたが、ほとんどはそれが理由なんですね。私その度に周りの大人たちに説得されて続けてきました。
研究会:どんなふうに説得されたのですか?
鈴木: 人がやれないことをやっているのだから何かを我慢しなければいけないと言うことですね。その代り、やればやっただけの素晴らしい宝を得ることができる。それは今思うと本当ですね。
研究会:これからシンクロをやりたい子どもたちに伝えたいことは何でしょう。
鈴木:スポーツでもなんでもそうですが、「あきらめない」ということですね。やると決めたからには、あきらめないで続けるということも才能のひとつです。私自身も、子供の時から特別才能があったというより、あきらめずに続けてきた結果がオリンピックだったんです。まさか私がオリンピックに出るなんて小さい時は思ってもいなかったんですからね。もちろんオリンピックがすべてではないですが、あきらめなければきっと得るものがある、いいことがある、とみんなにそう言いたいですね。
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